なおみ庵

介護の現場から

以前、お宅にお邪魔して、「今度はうちに遊びに来てね~~」と、
私が言ってから2年も過ぎてしまってたようなのですが、
前の職場のお友達、Nさんにやっと来てもらうことが
できました。

2年といえば、あっという間の気がしますが、
その間、お互いたくさんの出来事があったので、
しゃべり始めたら止まりません。

Nさんは今、重度障害者の訪問介護の仕事をしながら、
お姑さんの自宅介護もあり、飼い猫ちゃんも皮膚がん・・・
と書くだけでも大変そうだけど、本人に悲壮感がないところが
聞いている私も救われました。

実際、今も毎日の生活は、生易しいものじゃないと思うし、
本人も心折れました、とか、もう無理って思いましたとか
腹が立って・・とか、その時々のことを話すんだけど、
その問題をNさんなりに、乗り切っている話を聞かせてもらって、
私もたくさん学ぶことがありました。

パソコンを舌ですべて操作している重度障害者の方の
介助をしているそうです。
話を聞いているだけでも、壮絶な感じですが、
生まれつきそのような状態でいるというのは、
私の想像が及ぶところではなく、実際そのお世話というのも
大変だろうと思われます。
最近、リフトが入ったので、介助する側は少し楽になったらしいですが。
とてもしっかりされた方で、Nさんに細かい指示を
出されたりするそうです。

これは仕事と思えば、受け止め方も変えることができると思いますが、
認知症になったお姑さんを熊本から自宅に引き取られたのが
立派だと思うし、毎日よくお世話しているなあと感心しました。

そのお姑さん、お化粧も自分でなさって、
ディサービスに出掛ける時には、毎回ふと髪を押さえて
「パーマ、なかっ!」って言われるんだとか。

3日前に美容院に連れて行ったばかりのNさん、
「ほんと、がくっとしますよ」って笑ってたけど、
私も大笑いしちゃった。

美容院に行ったこととか、パーマが取れかけてるかどうか
わからなくなっちゃってるんだもんね。
Nさんは、カレンダーに美容院に行った日とか、行く予定とか
大きく書き入れておくことにしたって。
そうすれば、ご本人で確認できることも増えるよね。

フルタイムで仕事している時は、仕事と家事の両立がきつかったのに
今は週に数日の仕事が、いい気分転換になっているんだそうです。

飼っている猫ちゃんも皮膚がんでもう治らないとか。
でも、迷い猫で来て以来13年、たぶん15歳は過ぎているらしいですが、
獣医さんに「これだけ長生きしているってことじたいが、とても幸せな
猫ちゃんですよ」と言ってもらって、嬉しかったと。

Nさんと私は同い年なんですが、半世紀生きていると
それなりにいろんな出来事が起こります。
問題を真っ向から受け止めて、確実に乗り越えることが
すべてじゃない(というかできない)こともわかってきたし、
横においてしばらく様子をみるってことも必要だし、
ちょいと軽くいなしてみるってこともできるようになってくる。
自分の体力温存の方が大事になってくるという
切実な現実も含めてなんだけど。

そして、悪いと思われる出来事の中にも良いことがあり、
制約された時間の中にこそ貴重な自由があり、
つらいと思われることからも喜びが生まれることを
身をもって経験できるのが、介護っていうことなんだろうと
思いました。

お姑さんの介護によって、旦那さんとの絆が深まったりして、ね。

私は実際誰かを毎日介護した経験がないので、
そんなのきれいごとよっ!ってお叱りを受けるかもしれません。
でも、きれいごとの方を向いてやってかないと
続かない面もあるのではないか、という気が今はしています。

お昼ご飯が終わった時間から、お姑さんのお茶の時間までの
合間に来てくれたのですが、
「わかるぅ~~!」とか「そうそうそうそう!」とかお互い何度言ったか。
共感できる時間って本当に気分がスカッとするもんですね。

Nさん、またおしゃべりしに来てくださ~~い。

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